松くい虫の対策

最終更新日: 2011年3月29日

松くい虫の対策について説明いたします。

正式名称は、マツ材線虫病と言います。「松くい虫」という名前の虫は存在しません。松くい虫被害の正式な名称は、「マツ材線虫病」と呼ばれる強力な伝染病です。松を枯らす直接の犯人(病原体)は「マツノザイセンチュウ」と呼ばれる線虫であり、この線虫を病気にかかった松から健全な松に媒介する運び屋(媒介昆虫)が「マツノマダラカミキリ」です。この線虫と昆虫の共同作業によって松枯れが発生し、まん延します。

病原体のマツノザイセンチュウは長さ1ミリ足らずの小さい線虫です。これが松の材内に進入して爆発的に増殖し、松は水を吸い上げなくなるため木が枯れます。マツノマダラカミキリの体内に潜入していたマツノザイセンチュウは、マツノマダラカミキリが健全な松の小枝の皮をかじるときに、その傷口から松の材内に進入します。

媒介昆虫のマツノマダラカミキリは体長3センチほどのカミキリムシの一種で、健全な松では繁殖できないため、成虫は干害・雪害等により枯れた松や弱った松の樹皮の下に9月頃産卵します。幼虫は材の中で越冬し、翌年の6月から8月(一部は翌々年)に成虫になって飛び出し、9月頃まで健全な松の小枝の樹皮を食べ、健全な松へマツノザイセンチュウを媒介します。

長野県の被害状況は、昭和56年7月に木曽郡山口村で初めて確認されて以来、現在44市町村に及んでいます。被害量は平成3年度以降増勢に転じ、平成7年度は被害木の体積換算で5万7千立方メートルと過去最大の被害となりました。諏訪地方では被害は確認されていませんが、近隣の立科町・丸子町・望月町・山梨県の小淵沢町・白州町などで被害が出ており、予断を許さない状況です。

松林を守るために、松林の手入れをしましょう。間伐や除伐などアカマツ林の手入れをしないと、立ち枯れ木や衰弱木ができ、マツノマダラカミキリの巣になりやすいので、手入れをして、健全なアカマツ林を育てましょう。

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